2012年

 

国本 晃司、月田 早智子≪分子生体情報学≫ 「繊毛運動の方向性のメカニズム~根っこがかなめ~」

分子生体情報学
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2012年1月20日 発表
掲載誌Cell, 148, 189–200 (2012)

繊毛運動の方向性のメカニズム~根っこがかなめ~

ヒトの気管や卵管の内腔はまるで絨毯のようにびっしりと繊毛細胞のシートが覆っています。一つの繊毛細胞は毛のような構造を100本以上も持っており、全ての細胞の全ての繊毛がまるでボートをこぐように、共同して動き、気管では細菌やウイルスなどの病原体、卵管では卵子を運んでいます。何故、繊毛細胞がこのように、規則正しく、同じ方向に動くことが出来るのかは謎でしたが、我々は、マウスの遺伝子を操作することにより、このメカニズムを解明することを試みました。繊毛の根元(基底小体)には、basal footと呼ばれる特徴的な突起構造があります。我々はOuter dense fiber 2 (Odf2)というその突起に存在する蛋白質を変異させたマウスを作成することにより、basal footのみを完全に消失させることが出来ました。その結果、そのマウスの気管や卵管の繊毛の動きはばらばらになり、気管では病原体を排出することが出来ないため、咳やくしゃみ様発作を繰り返し、卵管では卵子を運ぶことが出来ないため、不妊症になりました。繊毛の動きは根元の基底小体に付着するbasal footの先端が微小管という細胞骨格と規則正しく結合し、全ての基底小体と骨格とが綺麗なメッシュ様構造をつくることにより、向きを揃えていることがわかりました。basal footは、細胞分裂に関わる中心体という構造にも付着していることが分かっています。また、中心体を根元にして繊毛が生えることもわかっています。これらの突起構造、繊毛、中心体の本当の役割をさらに解明し、多種多様な繊毛関連の病気のメカニズムを理解し、治癒させることが出来ればと思います。また、最終的には、気管の繊毛細胞の動きを調節することにより、気道の感染症やその重症化を予防することが、出来る可能性があります。また、卵管が原因の不妊症の方も、同様に治癒させることが出来る可能性があります。

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