教授リレーエッセイ

病理学が標榜科となる 病態病理学 青笹 克之

病態病理学
教授 青笹 克之

第二次大戦前まで日本中の病理学教室で行われていたことは実験動物を用いた 研究と病理解剖(剖検)であった。剖検は疾病の研究、学生の教育、そして生前 の診断や治療等の医療行為の検証を目的とした。生検や手術材料の診断は1870年 代のヨーロッパで始まり、1900-1920年代のアメリカでStoutらの努力によって大 いに発展した。本邦においては昭和43年に当時の文部省により、病理学は臨床 的基礎科目と認定されたものの(天野重安遺文集。「鎮頭無心」)、生検や、手 術材料の病理診断の重要性についての認識は乏しかった。第二次大戦後、GHQと ともにアメリカの病理学者Liebow, Ackerman らが来日して、日本病理学界に生 検や手術材料の診断法や剖検例についてCPCを行うことの重要性を紹介した。これに触発された東京の病理学者がアメリカに留学したが、彼らは帰国後の1958年 に日本病院病理協会を結成した。それ以後、医療における病理診断の重要性に鑑 みて、病理診断が医行為として正式に認知されるように努力が重ねられてきた。

2007年9月21日の医道審議会診療科名標榜部会において2008年4月 より病理診断科が標榜科となることが認められた。1982年に病理学会より病 理科標榜についての厚生大臣宛の要望書が提出されて以来の長年の望みが達成さ れたことになる。これにより病理科としての開業が可能となる。実際に関東地方 を中心として、病理開業が認可されつつあると聞く。又、大病院を中心に病理外 来を設置するところが出て来ておりそこでは病理医、各科の担当医、看護師がチ ームを組んで患者への説明が行われている。現在、病理診断は病理学会が毎年行 っている病理専門医試験(合格率75-90%)に合格した専門病理医によって 担われている。大阪大学および関連病院には45名の専門病理医が働いている。 大阪地区で行われる病理診断の約4割がこのような各医療施設に所属する常勤病理医によってなされている。一方で、残りの約6割は登録衛生検査所が行っており、そこではリタイアした専門病理医や他の施設の常勤病理医の兼業によって運営されている。病理診断は診療報酬上、検体「検査」として扱われてきたため、登録衛生「検査」所によって行うことが可能であった。病理診断は診療報酬上、検体「検査」として扱われてきたため、登録衛生「検査」所によって行うことが可能であった。しかしながら、標榜科として「病理診断科」が創設されたことにより、病理診断は正式に医行為と認知された。このため開業医、診療所、病院などからの病理診断の受託を登録衛生「検査」所が直接受けることが出来なくなった。病理専門医がこれを引き受けることになる。具体的には検査会社名ではなく、病理専門医名での診断書が発行されることになる。

現在、日本病理学会員は約4,000名、うち専門病理医は約1,800名である。前述したように大阪大学および関連病院の病理医数は約60名(専門病理医は45名)であり、徐々にではあるが増加しつつある。一方、病理診断依頼数は各病院とも毎年5-7%増加しているため、病理医への負荷が着実に増加している。専門病理医の計画的な育成が必要とされる所以である。関係の皆様のご理解とご協力を賜わりたい。

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